９月５日
	同性愛に祈りを
	このあいだ、「ここがヘンだよ日本人」という番組で、ゲイ、レズをスタジ オにたくさん集めていた。 　例によってゾマホンが広角泡を飛ばして、知的ぶったコメントを言いたくて 仕方がないRIKAKOがいつものごとく全然知的でないコメントしか言えず、とい つものごとくの風景だった。 　ゾマホンの意見を要約すると、「同性愛はアフリカにはありません！　あれ は欧米の文化です！　同性愛は病気です！　みなさんの病気が早く治るようお 祈りしてます！」ということになる。 　テレビを見ていて、私はおかしくて笑ってしまった。 　お祈りしてくれるのかー。そりゃー、いいや。 　不思議とイヤな気はしなかったんだよな。ただ笑ってしまった。 　あと、タイの女性が、「同性愛を決して差別するわけじゃないんですけど、 やっぱり自然じゃないと思うんです。やっぱり子孫を残すことが人類として大 切なんですから」ということも言っていた。 　なるほど。世界が同性愛で覆いつくされたら、確かに人類は滅亡するわな。 　なんだろなあ。私は人類が滅亡したって別にかまわないし（同性愛で世界が 終わるなんて、たまらなくワクワクするじゃん）、ゲイ、レズ差別に立ち向か って運動しなければ！　ということにもまったく興味がない。 　どうでもいいよ、そんなこと。偏見の視線を浴びることに対しては、まあ、 いい気持ちはしないけど、実はある面、快感だったりするしな。 　二丁目の住人になって生きていくのも、それはそれで楽しい。でも、私は、 二丁目でなくても生きられる。 　千佳ちゃんをナンパしたのはそのへんの本屋だし、奈々ちゃんと出会ったの も、そこらのカラオケボックスだ。 　最初はその女性がレズビアンかどうかなんてわからない。 　でも、好きになったら、別に気負うでもなく、 「好きだよ。ね、キスしていい？」と私は言う。 　今までに、「そ、そういうのは私はちょっと……」と言われたことはたくさ んある。笑うほどある。けど、なんてことはない。 　逆に、純ちゃんみたいに、それまでまるっきりノーマルに過ごしてきて、 「NAOちゃんに、こっちの世界に誘われてさ、自分でびっくりするほどすんな り来れちゃって」という女性もいっぱいいるから。 　男とも女とも楽しめて、私は自分がバイで心底よかったと思う。 　ペニスが膨らむのもクリトリスが膨らむのも両方見られるし、満足満足。 　山田さんの家のエンゼルトランペットが、すごくいい匂い。 　この花は香りが強くて、夜でも、いや夜のほうが香りが強くなる気がする。 　仕事の帰り道、山田さんの家の前を通ると、香水を散布したかと思えるほど の芳香でうっとりしてしまう。 　カリスマ美容師という言い方が、世間的にすっかりギャクと化しとるな。 　遅すぎるよ。しばらくのさばってたよ、カリスマ美容師。 　カリスマの美容師って、なんだよそれ。カリスマ大工、カリスマ警察官、カ リスマ漁師、カリスマＳＭ嬢とかもありかよ（笑）。 「綾。ホステス、22歳。」を読んだ読者からはじめてのメール。 北陸のソープ嬢さんからでした。
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