１０月８日
	時代は今、バファリン
	まだダルいが、とりあえずは復活の兆し。 　でも、今日も仕事休み。ちょっとズルってかんじ（笑）。 　なんだか、ダラダラしていたい気分だった。ダラダラダラダラ。このままず っと部屋でウダウダダラダラ生きていくのもいいかなあって。 　だって、部屋にずっといても全然退屈しねえんだもん。外より家が好き。 　本読んだり、何もしないでほけら〜っとしてたり、会社の純ちゃんと「雨だ よこっちは」「こっちも雨だよ」なんてｉモードメールしたりで、一日は十分 に終わってしまう。既に初老期なのかもワシ。ふぉっふぉっふぉっ。 　元々、一ヵ月くらい誰とも会わないで過ごしても私はまったく平気な人。 　ひょっとすると一年はいけるかもしれん。 　金が尽きるまでこうしてようかなぁ。いや、ダメだって。すぐ尽きるって。 現金商売なんだから。世の中、そんなに甘くねえよ。 　夜、空から電話。 「すっげえうめえ店のレアチーズケーキもらったんだけど、食べに来ない？　 すっげえうめえよ。今日か明日中に食っちゃわないと味が落ちちゃうんだわ」 　とマスター。 　行こうかなとも思ったが、本日はダラダラを貫徹させたい気分だったので断 ると、「じゃ、イノに持っていかせる」と言う。 　イノちゃんは五流大学の四年生で（存在するだけ無駄な大学）、ツラがいい のだけが取り柄の男。空でバイトしていて、就職活動はひとつもしていない。 　イノちゃんは、すぐに車でやって来た。 「イノちゃん、鼻の穴どう？　ふさがった？」 　 ケーキを受け取った私は訊く。 「あ、だいじょぶだいじょぶ。オッケオッケ。余裕余裕」 　イノちゃんは、バファリンを鼻から直接吸ってラリるのが好きで、ついには 鼻の粘膜に穴が開いてしまったのだ。 「覚醒剤なんかダセえよ。これからはバファリンよバファリン。時代は今、バ ファリン。なーんちゃってなんちゃって。NAOちゃんもやってみなってぇ」 　という頭のネジが外れた男なのである。 「そっか。まあ鼻がもげない程度にラリってね」 「オッケ。んじゃ、今日か明日のうちに食ってねー！　明日は店、寄る？」 「うーん。わっかんない。寄ーらないかな、明日は。マスターに、ケーキあり がとって言っといて」 「オッケー。ほんじゃねー。バイバイキーン（いまだに言っとる）」 　イノちゃんは、鼻がもげはしても、社会に恨みを抱いて通り魔になったりは 絶対にしない男だ。断言できる。 　オッケ星人と私はヤリ友の間柄でもある（笑）。 　イノちゃんのチンコはかなりの巨根で、持ちもいい。
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