３月２７日（月）
	いやーんなマゾサド
	仕事依頼のメールのタイトルを「はじめまして」と書いてくる編集者の脳味 噌がワシには理解できない。おまえはワシの一読者か？　日記の感想でも書き たいのか？　メル友にでもなりたいのか？　 　ワシは編集者の仕事はしたことないけど、ワシがもし編集者で、仕事を依頼 したい人にはじめてメールを出すとしたら、メールのタイトルは「○○社の藤 森と申します」ってすると思うけど。 　それくらいの常識もないメールに、誰が「熱意」を感じられるかよ。頭の悪 い編集者なんだろうなあ……と思われるのが関の山だぞ。誰が一緒に仕事した いって思うかよぅ、そんなメールしか書けないヤツと。 　たとえ仕事したって確実に失敗するよ、ワシが原因じゃなくて、そちらが原 因でな。逆に万一成功しても、そのときはすべてワシの手柄だ、だって編集者 らしいことできそうもねえもの「はじめまして」さんじゃ。 　読者からもらうメールで一番多いタイトルが「はじめまして」だ。それから 下らないダイレクトメールのタイトルもこれが一番多い。 　以前だったら「春のワクワクキャンペーン・絶対オトクな情報！」なんて感 じで届いていたのだが、これだと受け取った側が読まないで削除するってこと に向こうも気づいたんだろうな。だから、送信者名も山田太郎とかの個人名、 メールタイトルも「はじめまして」で来るダイレクトメールが実に多い。 　読者からのメールは「はじめまして」というタイトルが多いんだろうな、そ の中に紛れないようにしなくちゃな、せめてそれくらいの想像力が働かせられ ないようじゃ、頭がボンクラだとしか思えないねワシは。「はじめまして」は 本文の最初で言えばいいことだろう。タイトルは、自分は仕事を頼みたい人間 なのだということがわかるようにしなくちゃさ。 　で、実際問題、「はじめまして」っつうタイトルで仕事を依頼してくる編集 者のメールって、本文を読んでも魅力がないんだよな。話の内容が抽象的で、 熱意みたいなものがちっとも伝わってこない。伝わってくるのは、「わー、こ の人、仕事ができなさそー」っていうことぐらいだよ（笑）。 　そんな”うすーい”メールを読まされて、最後に「もしよろしければ一度お 会いしたいのですが」って書かれたって、こっちは会いたくねえって。 　編集者の仕事の第一歩って書き手にラブレターを送ることだと思うんですけ どね。違うんでしょうか？　 いや、ワシが人気者ってことじゃないよ。ただ、そんなこんなで仕事を断っ た経験が、ワシのような馬の骨ライターでも何度かあるってことです。 　ワシは仕事乞食じゃないので、頭の悪そうな編集者からの仕事依頼はさっさ と断る。関わったってロクなことないだろう。頭がよくて、カンのいい編集者 とだけ仕事したい。カンの悪い人っていうのも困るからなあ。 　ワシ、何様って？　他に本業がある者の強みなのさー、ワハハのハー。 　マゾサドの客が来る。どう考えたって、おまえの本質はＳだろっていう客。 　Ｍとしての言葉づかいも行動も文句のつけようがないほど完璧パーフェクト なんだけど、おまえ、絶対にＭじゃないよっていう客。絶対にＭのフリしてＳ を楽しんでいる。 　奉仕プレイの最中に、一瞬そいつがニヤッと笑う。そいつの舌テクがこれが また絶品絶妙なんだ。ワシのまんこを舐めながら、明らかにそいつの眼、「女 王様、どうなされました？」って言ってんだよなあ。 　そのニヤッが、ワシ的になんともいやーんな感じだった。 　ふだん奉仕プレイでこっちが感じちゃったときは、「……んっ」と軽く押し 殺した声を出す。「上手よ」か何か言いながらな。威厳を崩さずにな。 　だって、女王様が思いっきり「あんあん」悶えたら、それ、ちょっと違うじ ゃん？　今日はうっかり気が抜けなかった。ワシが手玉に取られていた、とい うか負けだった。クソ。Ｍ男の勝ち。ＳＭクラブには時々こういうマゾサドが 来るのだった。 　松寿司で小耳に挟んだ話。 　スーパーで万引きした小学生が盗んだものがなんとチクワだったそうな。チ クワの前はカマボコだったそうだ。へえ、練り物が好きなのか。ってそうじゃ ないだろ。頼むからスナック菓子とかチョコ盗んでくれよ。チクワって哀しす ぎるじゃねえか。「食事」として盗んだのがバレバレじゃないか。 　ワシは、あのチンピラ小学生を思い出した。なんとなくヤツなんじゃないか って気がした。 ☆「NAOさんが今までに書いた文章を全部教えてほしいのですが。読んでみた いんです」という奇特な問い合わせが時々ある。 　私はリスト作るほど仕事やってないですよ。今までの仕事はprofile 欄に載 ってるのが全てです。 　やった仕事はその都度profile 欄に追加していますので、たまにあそこをチ ェックしてください。
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