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	１月２４日（月）
	お漏らし紳士

	鞭や縛りが少ない日はラクチンでいいなー。　今日はお漏らしプレイのＭ男が来た。前日に「明日は限界までおしっこを我慢した状態で来るように」と言っておいた。　ワシの前に現れたＭ男を見て思わず微笑してしまった。　Ｍ男のヤツ、内股でちょこちょこ登場（笑）！　こういうときのＭ男を見ると、ホッントかわいいとワシは思う。　ほら、かわいい子猫とか見ると、猫が窒息するくらいぎゅーっと抱きしめたり、耳を引っ張りたくなるのと一緒。可愛すぎると、コノヤロコノヤロ！　ってちょっと苛めたくなるじゃん？　素直でいい子なＭ男を見ると、ワシのＳ女魂に火がつくのだ（笑）。「たっぷり苛めてあげるわよ（にこにこ）」という感じだな。　Ｍ男に上の服はそのままで下はブリーフ一枚になるように命じた。　ブリーフはもちろん白。「何よ、内股でモジモジしちゃって。ん？（にこにこ）」　私はＭ男の腹を平手でパンパン叩きながら言う。「あ～～～っ」　私に腹を刺激されて、Ｍ男は情けない声を出す。「私の目の前で汚い液体を漏らしたら承知しないわよ。返事は？」「はい……。我慢いたします……」　Ｍ男の顔は真っ青だ。可愛いねえ。　可愛いから、低周波治療器の特別サービスをしてあげた（笑）。金玉にあのビリビリするやつをペタンと装着。ヒッヒッヒ。　これで一発でアウトだった。「あーーーーっ」　Ｍ男は悲鳴を上げると、ジョボジョボとおしっこを漏らしはじめた。　極限まで溜めてたもんだから、もうジャージャーだ。　止まんねえ止まんねえ。出る出る。白いブリーフにあっというまに黄色い染みが広がった。　ブリーフからあふれたおっしこが股を伝わって流れ落ちる。「あっ、ダメ、ダメ、ダメ……」　Ｍ男は必死に股間を押さえるが後の祭だ。「漏らしたわね！　うわっ、きったない。罰として、バケツ持って立ってなさい！　パンツはそのまま！」　Ｍ男はびしょびしょのパンツのまま、叱られた小学生のように両手に水の入ったバケツを持って立たされる。二十分そのまんま。ワシ、なんにもしない。　うーん、ラクでいいや。手がかからなくてお利口さんだわ（笑）。　Ｍ男には奥さんがいるんだけど、奥さんには自分の性癖をまだ打ち明けていないそうだ。そりゃあ打ち明けにくいだろうなあ。「俺、実はサドなんだ」という告白なら、どことなくカッコいいかもしれないけど、「俺、マゾなんだ。お漏らしプレイが好きなんだ……。俺のお漏らし、見てくれ」とはちょっとねえ、言いにくいよねえ。　恋人や奥さんに自分のＭを隠してる人は少なくない。　何でもかんでも正直に打ち明ければいいってもんでもないと私は思う。　人間、秘密を持ってていいと思うのだ。　性癖に限らず、人に（特に身近な人には）言えない秘密を抱えてる人間がワシはどうも好きなんだなあ。　町下くんから久しぶりに電話。　酔ってやがる（笑）。「ヤッホー。直ちゃーん、ちょっと聞いてよー。彼女、ついにソープ嬢になっちゃったよー。とにかくお金が欲しいんだってー。金が足りないんだってー」　ＡＶ界は新人が日々たくさん入ってくるので、そこに舞い戻って新人と熾烈な競争をするよりも風俗で働いた方が収入はいいとの彼女の判断だそうだ。　確かにＡＶってサイクルが早いからなあ。元人気ＡＶ女優ということでハクがついて、彼女のもとには連日、指名予約の電話が入るそうだ。フリー客はほとんど取らなくてすんでるらしい。「町下くんはお金を渡したりしないの？」「渡さない！　それで解決する問題じゃない！」　でけえ声だなあ。「たとえ僕がお金をあげたって、彼女はパッと使って、またすぐ足りなくなーる。イタチごっこになるのは目に見えてーる」「とてもよく想像できるけどね（笑）」「でしょでしょ！　ジョーダンじゃなくて、彼女にお金を渡しはじめたら、間違いなく半年以内に僕は破産します！　彼女が必要とするお金って、ふつうの女性とヒトケタ違うんだから！」　町下くんはめちゃめちゃ陽気だった。　ワシは受話器から耳を離す。鼓膜が破れそうだ。「あれ欲しい、これ欲しいでさ、でも、いざ買うと、もうそれに対しての執着はゼロなんだ。『それ、いいね』って人に言われたら、『そう？　じゃ、やるよ』って、ポンとあげちゃうの」「気前いいね」「気前よすぎるよー！　つか、気前いいとかってことじゃないっての！」「いや、わかってますって」「僕は、ますます彼女に惹かれてるみたいでイヤになるよ……。彼女から離れた方が、僕の人生的には正解なんだけどね。ま、つまらない正解だけどね」　トホホといった感じで、町下くんは言った。　私は、あいかわず町下くんが大好きだ。　町下くんが彼女のことを私に説明するとき、彼はよく「彼女はバラバラな人なんだ」と言う。　バラバラという響きの中に、町下くんの思いがつまってるような気がする。
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