８月１５日
	アイヨリハヤク
	あらためて思う。私ってホント、友達がいないなあ。 　休みの日に、一緒に映画を見たり、食事したり、酒を飲んだり、今だと海に 行ったりする、そういう友達が一人もいない。学生のときの友達とは、疎遠街 道まっしぐらである。 　年賀状もこっちが出さないから年々減って、もう二、三年したら、たぶんゼ ロになるのではないかと思われる。 　行動はたいがい一人か、恋人と。あとは、職場仲間の雅代ちゃんとたまに遊 ぶくらいだ。 　行動派！　って感じでも、社交的！　って感じでもないので、行動範囲が限 られている。仕事が休みで家をふらふら出ても、本屋か、空（バー）くらいし か行くところがない。私には行く場所がない。 　いや、別にそれを嘆いてるわけではない。まったく気楽でいい。ただ、これ ほど友達がいないのも珍しいよなあ、と自分で笑ってしまう。ハハハ。 　今日、見た「kissしていいよ」というＡＶは、めちゃめちゃ作りがカッコよ かった。あんなＡＶ見たのは久しぶり。 　主演は広末奈緒。明るく冷めてて、すげえかわいい。ＡＶにありがちなベタ ーッとした、いかにも女女した媚びた感じが全然なくて気に入った。 　インタビューにも、つっぱらかった喋り方で答えてる。だから、絡みになっ て悶えるときとのギャップがすごくいいのだ。 　最後にはわけのわからない歌を歌っていた。 「ほんとの愛が欲しい〜。タロイモ〜。ジャガイモ〜」って、それ誰の歌だ？ 　視聴者たる男をナメてる、ちょっと挑発してる感じが出てて、ナイスエンデ ィング（笑）。 　絡みのとき、相手の男が、「オレが欲しいのか？　チンポが欲しいのか？　 チンポなら誰のでもいいんだろ？」というセリフを言った。 　私はこれをヤリ友（男）の部屋のベッドの上で見ていたのだが、ヤリ友がそ っくり同じにマネてこのセリフを言ったので笑ってしまった。 「チンポ」と私は言った。 　ヤリ友は友達とは言わないよなあ（笑）。見事にセックスするときしか会わ ないしな。ヤリ友ってくらいだから、セックスの相性はもう抜群。 　今日も何度イッたかわからない。気が変になるくらい、頭どうにかなるんじ ゃないかって恐くなるほどイキまくった。 　男に関しては、既婚者でコンピュータ関係の仕事してるってことだけは知っ てるけど、他のことは聞いてない。こっちが聞かないから。知りたくないし。 　向こうは、私がＳＭクラブで働いてることは知っている。でも、その他のこ とを根掘り葉掘り尋ねてきたりはしない。 　お互い、相手の情報を知らないから、鬼畜なセックスもがんがんできる。 　ヤリ友がいるって、精神衛生上すごくいいと私は思う。 　男には性欲のはけ口として風俗がある。愛のないセックスをする場所がより どりみどりに存在する。 　それに対して、一般的に、女のセックスは愛が介在していることを求められ る。女が愛のないセックスをすることを不安に思う男は多いし、女も女で、愛 のないセックスはちょっと……、と思っている人は少なくないはずだ。 　愛なんていうそんな余計な邪魔くさいもの抜きに、さっくりセックスだけし たいときが、私にはたくさんある。いや、その方が多い。 　だから、ヤリ友の存在はとてもありがたいのである。 みんな、ヤリ友つくればいいのにね。
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