３月９日（木）
	玉子置き場
	早めに仕事を切り上げて、純ちゃんちに行く。 「待って」 　ブラを取ろうとしたワシの手を純ちゃんがつかむ。 「下着も見て。かわいいの買ったの」 「あとで見るよ」 　ワシはかまわずにブラもパンツももぎ取って、純ちゃんに襲いかかる。 「もう……」と、純ちゃんがちょっと残念そうな顔になる。 　本当はチラッと一瞬の間に、そのかわいい下着をちゃんと見てるんだよ。 　でも、ワシに見てもらいたくて新しい下着をつけていた純ちゃんがあんまり かわええから、ついぶっきらぼうに「あとで見る」なんて言っちゃうのだ。 「もう……」って言うときの純ちゃんのその顔も大好きなんだ。 　だから、心の中では、ああもう、純ちゃん、かわええんだからあってニマニ マしてても、その「もう……」を聞きたいがためにわざと、そんなことより早 くハダカ！　ってワシが野獣のフリをしてるの知ってたかな？ 　純ちゃんちの近くのスーパーで一緒に買い物。 　袋から玉子パックを取り出して冷蔵庫の玉子置き場に一個一個並べてたら、 純ちゃんが笑った。 「直ちゃんが入れてくれるのはいつも玉子だけだね。お肉とか野菜とか魚とか 他の物は絶対に入れないのに玉子だけしまってくれるんだもん」 　玉子置き場って妙に愛嬌があるんだよなあ。あの穴を見ると、ワシはきれい に埋めたくなる。埋めたくて埋めたくて仕方がない。全部の穴を玉子で埋めき ると、とても幸せな気分になる。ちっぽけな幸せ（笑）。 　泊まっていく。 　もう一回戦だ。 「あんまり見ないで……」 　こんどは、さきほどと逆のことを純ちゃんが言う。 　電気をつけたままで、私は裸の純ちゃんをじっと見つめる。体には手を触れ ない。ただ見つめるだけ。 　両足を大きく開かせて、「純ちゃんが自分でまんこを広げて見せて」と私は 言う。純ちゃんが指でワレメを左右に引っ張る。 「もっといっぱい広げて」と私は言う。 　純ちゃんの顔とまんこを交互に見る。 「いや。あんまり見ないで……」と、純ちゃんは恥ずかしがる。 　私は喋るのをやめる。音一つしない静かな部屋で、まんこを指で広げている 純ちゃんをただ見つめる。 　時々こうして裸の相手を指一本触れずにじっと長い時間見つめたくなる。 　どれくらい見つめていただろうか。 「もう勘弁して……」 　服を着たままの私に無言で見つめられている純ちゃんが泣きだした。 「触ってあげないよ。自分でしてごらん」と苛めたくなる。 　純ちゃんのまんこからは透明の汁があふれて光っている。 「指だけ貸してあげるから」 　純ちゃんの後ろに回り、私の指を純ちゃんに持たせる。指を貸すのがワシは 好きだ。ワシの指を使って、純ちゃんがオナニーをはじめる。 　しばらくすると、ワシの指に白い本気汁が付着した。この白いとろとろが美 味いのだ。私は指を舐める。ん？　味が違うな。これは指で掻き回された透明 の汁が攪拌状態になってメレンゲ状？　になったものだ。本気汁の味とはちょ っと違う。本気汁より少しだけマイルドな感じである。このメレンゲ化したも のも私の好物だ。 　セックスが終わったベッドの中で、「さっき、なんで泣いちゃったの？」と 私は訊いた。「そんなに恥ずかしかったの？」 「恥ずかしい……のとはちょっと違う。あんなに見られたら苦しい」 　純ちゃんは言った。 　純ちゃんちの冷蔵庫の玉子置き場に、いつまでも私が玉子を並べたいなあと 思う。この先もずっと私が玉子並べ係をしたいんだ。
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